◇AGENDA
Toggle素材は“使い方”で価値が決まる
これまでの記事では、世界で進むアップサイクルの事例を紹介してきました。
そこから見えてきたのは、「優れた素材はすでに存在している」という事実です。
一方で、それらの素材をどのように使い、どのような価値として提供していくかは、まだ発展途上にあります。
HOPLAは、その「使い方」に焦点を当てたブランドです。
単に素材そのものを提供するのではなく、素材をどう活かし、どのように空間や製品へ落とし込むかまで含めて価値をつくることを目指しています。
本記事では、HOPLAは何ができるのか、どのような場面で活用できるのかを具体的に紹介していきます。
HOPLAとは何か?

HOPLAは、廃プラスチックを原料とした板材を活用し、什器やプロダクトへと再構成するブランドです。土地や川を汚していたゴミが、ここまで魅力的な素材になるのかと感動したとともに、単に素材として提供するのではなく、実際に使える形へ加工し、空間や製品として提案する点が特徴です。
また、「どう使うか」まで含めて価値を提供することで、こうしたアップサイクルの取り組みを一過性で終わらせず、継続的なものづくりとして社会に定着させることを目指しています。
HOPLAでできること
HOPLAの特徴は、「板材として使える」という点にあります。 この特性により、様々な用途に展開することが可能です。
① 店舗什器・ディスプレイ

最も分かりやすい活用例が、店舗什器です。
●商品棚
●展示台
●サインボード
といった用途において、HOPLAは機能性とデザイン性の両方を兼ね備えた素材として活用できます。
特に、空間全体に世界観を持たせながら、さりげない環境配慮のメッセージを伝えられる点が特徴です。
② 内装・空間デザイン

HOPLAは、壁面やパネルなどの内装材としても活用可能です。
●壁面パネル
●カウンター材
●装飾パネル
といった用途において、「見せる素材」として空間の印象を大きく変えることができます。
③ プロダクト・雑貨

小物やプロダクトとしての展開も可能です。
●小型ディスプレイ
●インテリア家具/雑貨
●ブランドノベルティ
ただし、小物になるほど加工コストや歩留まりの影響を受けやすいため、設計の工夫が重要になります。
④ 展示会・イベント用途

短期間の使用を前提とした展示会やイベントにおいても、HOPLAは非常に相性の良い素材です。
●展示ブース
●仮設什器
●サインパネル
使用後の再利用や再加工、材料の下取りも視野に入れた設計が可能です。
HOPLAが役立つ場面
HOPLAが特に力を発揮するのは、「見せる必要がある空間」です。
ブランド空間
環境配慮やストーリーを伝えたいブランドにとっては、素材そのものがメッセージになります。
また、世界観を作り上げたいブランドにとっては、素材だけでなく、ブランドイメージに合わせた加工やデザイン提案が可能な点も特徴です。
商業施設・カフェ
商業施設やカフェにおいては、単にデザイン性を高めるだけでなく、「環境に配慮した取り組みを行っている施設・店舗」として地域から認知されるきっかけにもなります。
近年では、商品だけでなく、空間や店舗の姿勢そのものが選ばれる時代になってきており、こうした取り組みはブランド価値の向上にもつながっていきます。
展示会・PRイベント
短期間でも強い印象を残したい場面において、視覚的なインパクトとストーリー性を両立できます。
HOPLAの強みと課題

強み
●廃プラスチックを活用した素材
→限りある資源を大切に使うために、バージン原料を新たに製造するよりも低いエネルギーで素材化できる可能性があります。
●デザイン性の高い板材
→単なる再生材ではなく、模様や質感を活かした“見せる素材”として活用できます。
●加工による自由度
→切断・穴あけ・曲げ加工などを組み合わせることで、空間や用途に合わせた柔軟な設計が可能です。
●空間提案まで可能
→素材単体ではなく、什器・内装・展示空間まで含めた提案ができる点もHOPLAの特徴です。
課題
●コスト
→アップサイクル素材は、「廃材を使っている=安い」というイメージを持たれることがあります。
しかし実際には、回収・分別・洗浄・加工といった工程が必要になるため、従来素材よりコストが高くなるケースも少なくありません。
●素材のばらつき
→HOPLAは再生素材を活用しているため、色味や柄、厚みなどに個体差が生まれる場合があります。
これは工業製品として見ると課題でもありますが、一方で「一点ごとに表情が異なる」という再生素材ならではの魅力でもあります。
●加工時間
→再生プラスチックは素材ごとに特性が異なり、加工条件の調整が必要になる場面も少なくありません。
特に、仕上がりを重視した加工や複雑な形状になるほど時間がかかるため、量産性とのバランスを考えながら設計していく必要があります。
●用途による制約
→HOPLAは非常に自由度の高い素材ですが、すべての用途に最適というわけではありません。
例えば、強度・耐熱性・耐候性など、用途によっては従来素材の方が適している場合もあります。
そのため、「どこに使うか」「どう使うか」を考えながら、適切な用途を選定していくことが重要になります。
アップサイクル素材である以上、すべての用途において最適とは限りません。 適切な使い方を見極めることが重要です。
HOPLAの可能性
アップサイクル素材は、環境性能だけでは広く普及することは難しいと考えています。
重要なのは、「実際に使えるか」「価格に見合うか」という点です。
HOPLAでは、デザイン性と実用性、そして価格のバランスを取りながら、より多くの場面で使える素材へと進化させていくことを目指しています。
素材ではなく“選択肢”を増やす

HOPLAが目指しているのは、新しい素材を作ることだけではありません。
既存の選択肢に加えて、「環境に配慮した選択肢」を自然に選べる状態をつくることです。
結果として、気づいたときには環境に優しい選択をしている。
そんな状態を、素材とデザインの力で実現していきたいと考えています。

